ニュース&トピックス
ぶどうの森・本店
ある春の日のぶどうの森・本店の風景をお届けします。
2025.04.10
2025年4月9日。
満開の宣言は6日に出されましたが、おそらくこの数日が見ごろ。当初8日までとされていた兼六園の無料開放も延長されましたので、金沢の街は今週もお花見週間になりそうです。
前日の8日は、最高気温が20℃を越えたものの午後から天気は下り坂。思いのほかぶるる…と身震いした1日でしたが、この日はなんともいえない穏やかな日差しに恵まれました。
そんなわけで、久しぶりに本店周辺を散策!ぐうたら担当者が、デスクのある「ぶどうの森蒸留所」を出発してぐるりとあたりを回ったときに見つけたなんてことはない風景をお届けします。
ぶどうのハウスのビニール貼り

ぶどうの森・本店に広がる約2ヘクタールのぶどう棚。冬の間、骨組みのパイプがむき出しになっていたハウスに今年もビニールがかけられました。約2週間かかったこの作業もこの日が最終日、ビニールかけおさめエリアはちょうどぶどうの森蒸留所脇の「オツボ」と呼ばれる畑です。桜を背にしてかっこいいですね。
お疲れさまでした!と言いたいところですが、ぶどう園のみなさんにとってはこの仕事が2025年シーズンのゴング。今年も50種類を超えるぶどうを栽培する予定だと聞いています、どうぞよろしくお願いいたします!
(ぶどう園の紹介と主な栽培品種はこちらから)
フラワーガーデン・手つなぎの路 建設中!
「フラワーガーデン」はぶどうの森蒸留所と道をはさんでお向かいの三角形のエリア。「手つなぎの路」は本店のお店エリアとMORI NO NIWAをつなぐ散歩みち。地元の西川建設さんがメキメキ進めてくれていました。年度末の繁忙期を乗り越えた西川さんの仕事はあいかわらずとても早い。
巷ではそろそろ田んぼが始まる時期。そのお仕事の邪魔にならないように手つなぎの路は優先して取りかかってくれています。西川さん、いつもありがとうございます!
(MORI NO NIWAの紹介はこちらの記事で)

ヤチの薔薇
「美しい棚田(以前)」→「耕作放棄地・猪ワールド(10年間)」→「再開墾・バラ畑(2年前~)」の歴史を持つヤチエリア。今年の5月は咲く瞬間を見計らって花を摘み、それを蒸留して得た香りを使ってドリンクを作る予定です。なんでもつぼみがほころんで花が開ききる前の状態が一番香りを放つらしい。
つまり、薔薇畑ではありますが皆さまには薔薇のつぼみはお見せしても、開いた花をお見せするようなことはない予定ですが、それは予定です。(今から言うあたりにぐうたら感がにじみ出ている)
それにしても、この地に植えるために購入した薔薇の苗木は納品時「マッチ棒の間違いでは…?」というほどか細かったのですが、スタッフの丸井さんが惜しみない愛情を注いてくれたおかげで今に至っています。
しかしながら素人目にもすごく元気だとわかるくらい棘の狂暴感が半端ない。自分の血まみれの花摘み姿が簡単に想像できて、前日とは違う理由で身震いするのでした。
(ヤチエリアの紹介はこちらの記事で)

ラシェットエリアの蓮根田
お皿の農園ラシェットの外周を歩いていると、お久しぶりの合唱が聞こえてくるではありませんか。田んぼに水が入ると聞こえてくるおなじみの蛙さんです。うーん、田んぼはまだ乾いているのに、そら耳?と思ったら、ラシェットの蓮根田に水が入っていました。

のぞいてみたら、たくさんのおたまじゃくしを発見!元気に泳ぐ姿を見ると、なんかうれしくなりますね。

ラシェットエリアのラベンダー
蓮根田を越えていくと、ぶどうの森農園の吉本さんを発見!ラベンダーのお手入れ中でした。このラベンダーも蒸留所で活躍してくれる看板選手。吉本さん、ありがとう!

ラシェットエリアのアーモンド
この地に植えてかれこれ5年経過するアーモンド。土壌が悪いのか大きくならず病気が出た年もありましたが、昨年は低木ながらも20-30個の実をつけてくれました。
アーモンドはバラ科サクラ亜科サクラ属。そんなわけで同様に桃色のかわいい花をつけて、同様に今が満開だと思われます。今年も咲いてくれてありがとう。

日陰のつくし
さらに歩いてラシェット脇のエリア。日向はすっかりスギナになっていますが、陽があまり当たらずに日陰がちになる場所では、つくしがたくさん見られました。「よしよし、元気に育てー」と思ったけど、育ったら雑草扱いにしてしまうので少し複雑。

無花果(いちじく)の木
毎年たくさんの実をつけてくれる無花果畑。シーズン中は、横を通るだけでむせるほどの無花果香がするのですが今はシーズンオフ。サルスベリみたいなつるつるの幹の表面には美しい張りが感じられて、吉本さんが大事に手入れをしてくれているのが伝わります。今年もたくさん実りますように。

いちごハウス
ラシェット周辺を抜けて本店のお店エリアに向かう途中にあるぶどうの森農園いちごのハウス。毎朝、完熟したものをひとつひとつ丁寧に摘みとってお店にそのまま納品しています。
そのためお昼ごろのハウスの中は青い実がほとんどですが、夕方16時ごろに覗いてみたらこんな感じ。甘い香りであふれていました。
苺のシーズンもあとわずかになってきましたが、今のところこの様子ならあとひと月はいけそうです。

ぶどう棚のスプリンクラー
イタリアンカフェ横のぶどう棚で今年初めて稼働しているのを発見。元気よく水をまき散らしていました。
なんとなく感動して勇姿を写真に収めようと近づいたら容赦なく水をかけられました。「不審者!!」と言わんばかりに、、、間違いないけど。

ガーデン&ファーム横のさくら
少し種類が違うらしく、ソメイヨシノよりも一足先に花をつけてくれましたが、その分次の季節への移行もはやい。花は散り始め、葉が出始めていました。

ラ・ヴィーニュ前のブルーベリー
毎年たわわにつける実がレ・トネルでも使われるブルーベリーの木。今はまだつぼみですが、少し色づいてきていました。すずらんに似た小さな白い花をつけますが、その花言葉は「実りある人生」。ぐうたらしてたらだめですよ、と優しく叱られた気がします。ブルーベリー先生、ありがとう。

ル・バンケ前の枝垂れ桜
さらに進むと出会うのがこの桜。根を広げられないからか、年々元気がなくなってきました。移設したほうがいいか、、と心配されていますが、まずは今年も花を咲かせてくれました。

チャペルにて
温室のチャペルは春の陽が天井から差し込んで、外気よりもずっと温かい。そのため、一足先にぶどうの枝から新芽がでて小さな葉を広げていました。
奥に見えるカラフルなものは、新芽が出る部分から出てくる樹液を受け止める小さなバケツ。この時期のぶどうは、根から吸い上げた水分を小雨のようにぽたぽたと降らせるので。
(ぶどうの森ウエディング、絶賛受付中!特設サイトはこちら)

倉庫の前の桜とバス
こちらは満開。ぶどうの森の送迎バスの鮮やかな紫とのコントラストも悪くない。ぶどうの森の紫色は、PANTONEでいえば228C、DICなら231だそうです。素敵な色だわー(自色自賛)!

レ・ボワの水鏡
こちらはレ・トネルのメインダイニングから望むガーデン部分。40周年を機に「ぶどうの木」から「ぶどうの森」になったときに、「森をつくらなければ…!」と考えた経営者が慌てて作ったエリアで、ラシェットでもお世話になった岩村卓哉氏のデザインです。(詳細はこちらの記事で)
階段の頂上にたてば、水面に映る姿もあわせて写真に撮ることができるというviewポイント。そこにさっきまで鳥が停まっていたのですが、不審者が写真を撮ろうとしていたことに気が付いて風とともに去らるるviewポイント。そして誰もいなくなったviewポイント。

黄色いお花
そろそろ寒くなってきたので蒸留所に戻る途中に出会った黄色いお花畑。ここ、こんなかわいいお花植えられていたのね、知らなかった!
…なんかハッピー、「幸せの黄色い」花!と言いたくなるお年頃。
何のお花かgoogleレンズさんに聞いてみたら「多分『キンポウゲ』」とのたまわれましたが、あとで丸井氏が「ヒメリュウキンカ」ですよ、と教えてくれました。

業者さん
蒸留所に無事生還!
ぐうたらが出発したときにもいらっしゃった業者さんが、まだ頑張ってくれていました。
いつも本当にありがとうございます。

私のためにポーズもとってくれました。やさしい。

ぶどうの森蒸留所
戻れば、先日修理した中古・蒸留機で薔薇(昨年収穫して冷凍保管されてたもの)を蒸留していました。この機械では真空状態にすることで植物そのものが蓄えている水分やオイルを取り出すことができるのですが、それの香りがなんともエレガント!(しかし機械本体のデザインはnotエレガント…。)加水して蒸留する他の蒸留機では得られない優美さがあります。
しかし、この日は分厚いガラスに隔てられた別部屋にいるのでその香りまでは流れてこず。エレガントさはぐうたらの想像力にまかせられたのでした。

以上がこの日のおさんぽの記録です。
久しぶりの春の空気は、焼き立ての美味しいお菓子を食べているみたいにすごく豊かな感じがしました。

今回もこんなつれづれに最後までお付き合いくださったみなさま、本当にありがとうございました。
また不定期でお届けしたいと思います。その折はまた気分転換に読んでいただければ嬉しいです。