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ぶどうの森・本店

土地の繁栄を祈って―ぶどうの森蒸留所の地鎮祭-[グランドメゾンvol.13 コラム]

2024.07.10

地鎮祭当日の「ぶどうの森蒸留所」の建設予定地。鬱蒼とした森を背中にした土地は水はけが悪く、畑への転用が難航していました。

この時期にしては汗ばむ暑さの5月24日。
来春の竣工を目指した「ぶどうの森蒸留所」の地鎮祭が執り行われました。場所はラシェットに道をはさんで北に位置する土地。以前は背中の森とせめぎあうように作られた美しい水田が横に連なっていましたが、耕作放棄地となってからは畑に転用してみたものの、森から流れる水を含んだ重い土に悩まされうまく活用できないままでいました。そこが新しく生まれ変わろうとしています。

ぶどうの森では、レストラン レ・トネルで高い評価を受けた蒸留水のドリンクをきっかけに、植物の香りを利用した新しいものづくりを進めようとしています。中心になるのは蒸留技術を用いたアルコールやドリンク類で、創業40周年記念として発売したクラフトジン「森のジン」がその先駆けです。

2023年に発売した初回の「森のジン」。2024年7月15日には2作目が発売します。

森のジンの処女作(A00)は、白山市で自生するクロモジの爽やかな香りが存在感を放っていましたが、今夏発売する新作(A02)は、薔薇水もふんだんに使ってエレガントに仕上げました。ほかにも、花やハーブの蒸留水を原料としたトニックウォーターの開発も進んでいます。現在は、レ・トネル店内の小さな蒸留機で試験的に作っていますが、蒸留所の稼働により周辺で栽培した植物を使った新しい経済活動を軌道にのせて里に活気をもたらしたいと考えています。

レ・トネル店内の常圧蒸留機。この試験機から本店周辺の植物の香りを抽出して、商品開発を行っています。

地鎮祭は、土地を守護されてきた氏神様を祀り工事の安全を祈る儀式。実は工事にあたり土地を調査したところ近くで遺跡が見つかり私たちを驚かせたのですが、周辺地の古い呼び名が「オツボ」であることから、父祖たちはその事実を知っていたことを今さらうかがい知ることになりました。しかしそれだけにこの地への思い入れも深くなります。

神事を執り行ってくださったのは、日本で唯一香辛料の神様をお祀りする地元は波自加彌(はじかみ)神社の田近宮司。植物の風味(香り)の可能性を追求しようとする私たちにとってこの上ないご縁に感謝するとともに、この地の繁栄のための覚悟を新たにしたのでした。

地鎮祭で祝詞を奏上する波自加彌(はじかみ)神社の田近宮司。
地鎮の儀で鍬入を行うぶどうの森の本会長

この日、東側に森をはさんで隣接する「ヤチ※」では、昨秋から今春に定植した薔薇の苗木たちが、かわいらしい花を咲かせ始めていました。来年の初夏は、この薔薇たちの香りを新しい蒸留所で集めてお届けしている予定です。

※ヤチに関する情報はこちらのコラムから

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ぶどうの森の活動をご紹介する紙面「GrandeMaison(グランドメゾン)」vol.13が完成しました!
7月9日よりぶどうの森各店で配布開始しています。お近くにお寄りの際はお手に取っていただけると嬉しいです。


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