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レ・トネル

[ワイン会レポート]10/29 ロマネ・コンティ オールドヴィンテージを楽しむ全3回② 山本益博氏を囲んで

2023.11.06

著名な料理評論家であり、ソムリエ・ドヌールでもある山本益博氏をゲストにお招きし、ロマネ・コンティをメインに、山本氏が厳選したワインとお料理を楽しんでいただく全3回。
その第2回目が開催されました。

〇日時:2023年10月29日 12:00~
〇会場:レストランぶどうの森 レ・トネル

フランス北東部に位置する銘醸地・ブルゴーニュのヴォーヌ・ロマネ。ひしめきあうグラン・クリュ(特級畑)のなかでも、その希少性と品質の高さから、世界中のワイン愛好家垂涎の的となっているのがロマネ・コンティです。

今回ご用意したロマネ・コンティ1986は、30年ほど前に弊社の会長がフランスで買い付け、それ以来ずっと弊社地下セラーで熟成を重ねておりました。年代物のワインにみられる「目減り」(温度変化などによって微量ずつ蒸発し、内容量が減ること)がほとんど確認されず、「素晴らしい保管状態であったことが想像される」と、福島ソムリエ。期待が高まります。

[今回のワインリスト]
●ドンペリニヨン エノテーク1990年
●ロマネ・コンティ1986年
●ラ・ターシュ1985年
●アルザス ピノグリ グランクリュ 2017年
●ボーヌ クロ・ド・ラ・ムース 2010年
●シャトーディケム 1989年

ロマネ・コンティと素晴らしいワイン、料理の饗宴

まずは、ドンペリニヨン エノテーク1990 で乾杯。
アミューズを合わせてお楽しみいただいた後、お食事は一旦ストップし、ラ・ターシュ1985、ロマネ・コンティ1986のテイスティングへと移っていきます。(提供温度18.5℃)

ラ・ターシュ1985。あまりに華麗な芳香に、「この香りを閉じ込めておきたい」との言葉が。
ロマネ・コンティ1986。控え目であった香りが、少しずつ、のびやかにふくらんでいく。

[ソムリエのコメント:抜栓してすぐに感じられた印象]

●ラ・ターシュ
ラ・ターシュ1985は抜栓直後から素晴らしい香り。甘美で豊満な香りのボリューム。ロマネ・コンティを圧倒する勢いです。この時点で比較すれば個人的には、ラ・ターシュに軍配があがりました。

●ロマネ・コンティ
慎重にコルクを抜くと、抜栓してすぐに優しい薔薇の香りがたちました。それからしばらくは、「人みしりのワイン」のように、静かに落ちついた香り。若々しさが、まだまだありながら、今は香りを閉じた印象で、ポテンシャルの高い良質なブルゴーニュワインを感じさせました。

色合いの美しさについていくつか言葉を交わされた後に、香りを嗅いだその瞬間、ゲストのみなさまの顔がほころんでいきます。

“本物”の天才による、“本物の美食”とは。山本氏(中央)との語らいも魅力のひとつ。

やがてお食事が再開され、アルザス ピノグリ グランクリュ 2017、ボーヌ クロドラムース 2010をお楽しみいただきました。移り変わっていくロマネ・コンティとラ・ターシュを鑑賞しつつ、世界中のワイン愛好家を虜にするロマネ・コンティの妖しいまでの魅力について、様々なエピソードが繰り広げられていきます。

そして、シャトー・ディケム1989をデザートと一緒に。ロマネ・コンティ、ラ・ターシュの澱もあますことなく皆さんでわけて飲み切られました。

ロマネ・コンティ1986、ラ・ターシュ1985と、4つの素晴らしいワイン。

[ソムリエのコメント]

●抜栓より60分
ロマネ・コンティは、今回も唯一無二。真にロマネ・コンティでした。抜栓してから60分ごろ、より華やかで奥行きの深い香りに変わります。一方、圧倒的な香りを放っていたラ・ターシュは少し香りが落ち着きはじめました。この時点で、両ワインはがっぷり四つの互角の勝負。

●抜栓より2時間
ロマネ・コンティはさらに香りを豊かに膨らませ、ラ・ターシュを完全に凌駕するほどの魅惑的な香りを放ってみせたのです。ラ・ターシュも香りのボリュームは充分あるのですが、ロマネ・コンティはとにかく、丸く、膨らんで、余韻がながい甘美な香り。私が知る言葉で表現する事が失礼に感じるくらいの興奮する体験でした。
(実は、最も驚かされたのは開栓して4時間後。ロマネ・コンティは、衰えるどころか、さらに香りを豊かにし続けていました!脱帽です。)

選りすぐりのワインとお楽しみいただく、料理の数々

最高峰・アルバ産の白トリュフがヤマドリダケモドキの濃厚な香りと組み合わさり、軍鶏の、噛むほどに深い味わいに花を添える。
旨味の強いツキノワグマに炭の香りを移し、その脂とエキスをエキュームに。米田総料理長自らが採取した4種の茸をあわせていただく。
黒トリュフのクレームブリュレ。鼻にぬける力強いトリュフの香りが、ソーテルヌの余韻と見事に調和する。

【第2回を終えて】
抜栓してから4時間が経過しても、豊かな香りをふくらませていたロマネ・コンティ。まるで飲み手の素養を静かに、しかし厳しく問うているようなそんな風格を感じさせるものでした。次回・最終回にも、乞うご期待ください。

ロマネ・コンティ ワイン会 第3回について

レストランぶどうの森 レ・トネルにて、2024年3月3日に開催予定です。
次回も山本益博氏を迎え、ロマネ・コンティ1972年をメインに複数の素晴らしいワインとお食事をお楽しみいただきます。


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